SF作品

【考察】天気の子を見てきたので評価と感想を書く【ネタバレ】

 

天気の子

ずっと見たいと思っていたのに予定が合う人がおらず…

先日ようやく見ることができました!

 

ゼロ年代に流行ったセカイ系を思い出させる、どこか懐かしさのあるストーリーでした!

感想を徒然と書いていきます。

 

※一部ネタバレを含みます。未視聴の方は注意してください!

 

天気の子はセカイ系のパクリ?エウレカセブンだった

観終わって真っ先に思ったのが

これ、ゼロ年代に流行ったセカイ系じゃん!

一時期、大量に作られては泡のように消えていったセカイ系作品。

天気の子は、それらセカイ系のストーリーまんまパクリを思い出させる内容でした。

 

セカイ系とは、2000年前後に流行った物語のジャンルです。

セカイ系とは「主人公(ぼく)とヒロイン(きみ)を中心とした小さな関係性(「きみとぼく」)の問題が、具体的な中間項を挟むことなく、「世界の危機」「この世の終わり」などといった抽象的な大問題に直結する作品群のこと」

ーwikipediaより引用

 

セカイ系の定義には諸説ありますが、最も有名なのはこれでしょうか。

そんなセカイ系には、テンプレのストーリーの流れというものがあります。

 

・平穏な日常を過ごしている主人公

・そこへ突如、特殊な能力を持ったヒロインが現れる

・世界の命運を左右する危機が訪れる

・ヒロインの能力を使えば世界は助かるが、彼女はどうなるか分からない…

・ヒロインを守るため、主人公は彼女を連れて逃亡する

・しかし、主人公を守るため、ヒロインは世界を救って消えてしまう~

 

大体こんな感じです。

実際に、ゼロ年代に流行ったセカイ系は、このプロットに従った作品がほとんどでした。

 

さて、既に天気の子を見た人ならおわかりでしょう。

そうです、天気の子はセカイ系の王道プロットそのまんまなのです。

 

「調和を取り戻せない世界で 新しい何かを生み出す物語を書きたい」

ーパンフレットの新海誠監督へのインタビューより引用

 

と新海誠監督は言っているが、正直な話そこに真新しさはありません。

ただの昔のアニメの焼き直しとしか思えませんでした。

 

特に似ているのは「イリヤの空、UFOの夏」と「交響詩篇エウレカセブン」の二作品。

 

【ネタバレ】「イリヤの空、UFOの夏」小説を読んだので徒然と【ストーリー】 今回は趣向を変えて、本の感想というものを書いてみます。 https://jinsei-owata.com/sfsy...

イリヤの空、UFOの夏についてはこちらの記事で紹介しました。

セカイ系の傑作と言われるだけあって、本当におすすめしたい作品です!

 

交響詩篇エウレカセブンとの類似点もとても多い。

 

たとえば、能力を使いすぎて身体の一部が透明になる陽菜

まんま自壊がはじまったときのエウレカのこれだし

 

空に行ってしまった陽菜を救いに行くシーン

これも「星に願いを」でレントンがエウレカを迎えに行く場面と被る。

 

そして主人公が陽菜を救った後、空から二人で落ちていくシーン

バレエメカニック」でアネモネを助けたドミニクが一緒に空から落ちていく場面と一緒。

 

その他にも、さまざまな既視感のあるシーンがありました。

エウレカセブン側から訴えられても文句言えないレベル。

 

ラストはセカイ系と異なる結末!やはり賛否両論?

しかし、天気の子の結末は、既存のセカイ系作品と異なるものでした。

 

今までのセカイ系のラストって、前述したように

ヒロインの犠牲により、世界は平和になりました。めでたしめでたし。

こういったものが王道だったんですよね。

 

しかし、天気の子では、世界ではなく、ヒロインを救う選択をします。

その代償によって世界は滅亡…とまではいかなくとも東京が水没してしまう。

 

この結末部分に、天気の子のオリジナリティを大いに感じました。

(過去にメジャーな作品で同じようなものがあったらごめんなさい)

 

しかし、この結末部分、かなり賛否両論あるみたいです。

ちなみに、自分はどちらかというと「否」のほうです!

 

天気の子の最後は泣けない!薄っぺらいと思う理由

天気の子のラスト、個人的にはすごく惜しい感じでした。

いまいちスッキリしないというか…喉の奥につかえるような部分があるというか。

 

前述したように、主人公は世界ではなくヒロインを救う選択をしました。

それはすごくすごく重い選択で、それにより東京は水没してしまいます。

 

そこで、場面は急に三年後に飛びました(正直ここで少し「えっ?」となりました)

東京は大変なことになっているのに、遠くの島でのうのうと暮らす主人公。

ヒロインに会うため、高校卒業を機に上京します。

いつの間にかインフラも復旧し、思っていたよりもみんな前向きに生活していました。

三年前に会ったみんなも元気に暮らしていて、ヒロインとも無事に再会できました。

(完)

 

うーん。

ひねくれた自分にとっては、この結末はあまりにも薄っぺらいと感じてしまいます。

 

個人的には事件後の東京の顛末を残酷なまでに描いて欲しかった。

もう二度と晴れなくたっていい! 俺は陽菜がいい!

このヒロインを救うという選択がどれほどまでに重いか伝えて欲しかった。

しかし、本作品ではその災害の悲惨さや主人公の葛藤はほとんど描かれません。

災害で苦しんだ人がたくさんいる筈なのに、そういった負の部分はことごとく排除されます。

なんかみんな元気に生きてるし、須賀のおじさんに至っては会社も軌道に乗って三年前より幸せそう。

ヒロインと世界は両立できました」

そんな無理やりハッピーエンドっぽい終わり方にした感じ。

なんだか中途半端だなーと思ってしまいました。

 

唯一、災害の悲惨さを感じさせるシーンは、陽菜が最後に必死に祈っているシーン。

東京にいた彼女は、この三年間、色々なものを見てきてそれ故に苦しい思いをしたのでしょう。

(しかし、主人公はそんなこといざ知らず…なんて能天気なんだ)

それなら彼女視点での三年間の葛藤やらをきちんと描いて欲しかったなと思います。

 

いやまあ、尺とかの問題もあったんでしょうけれども。

ただそこをきちんと見せて欲しかったというのが個人的な思いです。

 

「水の塊」など改修されない伏線の疑問点

あと、一部の伏線が改修されないまま終わってしまったのも気になりました。

まあこれは既に色々な人が語りつくしているのであえて書くまででもないですが…。

 

・空中に現れる「水の塊」とは何だったのか?

・金魚みたいな水の魚って結局何?

・ゴミ箱に銃が捨てられていた理由は?

・ビルの上にあった鳥居って結局何なの?

 

具体的にはここら辺。

特に水の塊とか後々すごく重要になりそうって思うじゃないですか!

それを何の説明もなしに終わっちゃうってのは「ええっ!?」となりました。

 

天気の子はつまらない?泣けない?

こんな感じで天気の子について厳しい感想を述べてきましたが…

決してこの作品がつまらなかったというわけではありません!

 

作品としては映像はきれいで演出はすごいし、間違いなく面白かったです!

ただ、面白かったからこそストーリーの粗が気になってしまったというか…。

 

そもそも、自分みたいなひねくれたオタクに合わせて作品を作る必要はないんです。

昔流行った~と同じだ!

みたいなの、ほとんどの人は知らないんですから。

 

そんな一部は無視して、他の大多数の人が感動できればそれでいいと思います。

間違いなく、天気の子は普通の人にとっては面白くて泣ける作品です!

実際、自分の近くに座っていた人たちはみんな目を赤く腫らしていました…。

 

なので、まだ観ていなくて迷っている方は、ぜひ映画館で見てほしいです!

 

終わりに

念願だった天気の子を見ることができたので感想を書きました!